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FACTFULNESSってどんな意味?要約してみた。①分断本能

分断本能とは?書籍「FACTFULNESS」要約・まとめ・実践 ①

書籍「FACTFULNESS」の内容を要約してみました。私の体験も織り交ぜて紹介します。

結論

  • 多くの人が世界を間違った見方「ドラマチック過ぎる見方」をしている。
  • その原因は人間が持つ10個の本能のせい。
  • 10個の本能を理解し、抑える術を学べば世界を正しく理解できる。
  • 10個の本能の1つ目が分断本能。「白黒ハッキリつけたがる」本能。
  • 現実は、白でも黒でもないグレーが大多数だったりする。

著者紹介

著者はスウェーデン生まれのハンス・ロスリング氏。医師、グローバルヘルスの教授として活躍された方です。

ハンス氏は、彼とその息子夫婦と共同で「世界の真の姿を多くの人が正しく認識していない」ことを発見し「なぜ、多くの人が正しく世界を把握できないのか?」を体系的に本書にまとめました。ハンス氏は、2017年に他界してしまいましたが、人生最後の年を本書の執筆に捧げました。

概要・あらすじ

本書により、あなたの今までの「間違った常識」「凝り固まった思い込み」が明らかになります。

本書は手に取るとその分厚さに驚きますが、内容はグラフや図解などのイラストが多く、要所でまとめの段落が設けられているので、非常に読みやすく本の分厚さを気にしないでスラスラ読めます。その一方で、自分の無知さが次々と明らかになるので、まるでハンス氏に「こいつなんにも知らないんだぜww」と言われているような気がして、恥ずかしさと葛藤しながら読み進めることになるかもしれません。


本書でこんな質問があります。

質問 世界の1歳児で、なんらかの予防接種を受けている子供はどのくらいいる?
・A 20%
・B 50%
・C 80%

質問 いくらかでも電気が使える人は、世界にどのくらいいる?
・A 20%
・B 50%
・C 80%

皆さんの多くの方は、「A」もしくは「B」を選んだのではないでしょうか?実は正解は真逆なのです。

質問 世界の1歳児で、なんらかの予防接種を受けている子供はどのくらいいる?
・A 20%
・B 50%
・C 80%(正解)

質問 いくらかでも電気が使える人は、世界にどのくらいいる?
・A 20%
・B 50%
・C 80%(正解)

しかも驚くことに、学歴や出身に関係なく「圧倒的に多くの人」が間違った答えを選んでしまうのです。(質問によっては正解率10%未満のものもあります。)著者のハンス氏は、質問を理解できないチンパンジーに回答させたら正解率は33%になることから、「あなたたちはチンパンジー以下だ」と本書の中で言っています。

ドラマチックすぎる世界の見方ってなに?

ハンス氏曰く「人間は世界をドラマチックに見すぎ」とのこと。

ドラマチックすぎる例
・世界は、正義と悪の戦いが繰り広げられている。
・貧富の差は、ますます拡大している。
・人口は爆発的に増えて、地球温暖化はますます進んでいる。

こんなニュースや噂話は誰もが耳にしたと思います。私も本書を読むまで、これが世界の真実だと思っていました。しかし、現実は少し違うのです。現実はこんなにネガティブでドラマチックではないのです。もっと良くなっているのです。

子供のころ親に、漫画やゲームばかりしてると「そんなことばっか考えてバカになるよ」と言われたのを思い出します。人類は、ドラマチックなニュースや噂にあてられすぎたのかもしれません。

分断本能ってなに?

ハンス氏曰く「人がドラマチックになってしまうのは、10個の本能があるからだ」その1つに「分断本能」があります。

  • 白か黒か
  • 正義か悪か
  • 勝者か敗者か
  • 富豪か貧者か

みたいに、人は分けたがるのです。理由はそのほうが単純明快で理解が楽だからです。しかし世界の真実はそうではありません。


例えば「富豪か貧者か」の真実は、富のレベルをレベル1から4に分けた場合。レベル1は1日1ドル稼げるかどうかの生活。水を汲むのに片道何時間も掛けて歩く生活。しかもその水は決して清潔とは言えないそんな生活。レベル4は日本やアメリカといった先進国の暮らしを思い浮かべてください。

レベル1から4の人口分布はどうなっていると思いますか?

分断本能とは?書籍「FACTFULNESS」要約・まとめ・実践 ①
出典:書籍 FACTFULNESS

世界の貧富の分布(正解)
・レベル1:10億人(貧者)
・レベル2:30億人
・レベル3:20億人
・レベル4:10億人(富豪)

世界は「富豪か貧者か」では分けられないのです。富豪でも貧者でも無い人が大多数なのです。そんな世界の正しい姿を表す言葉を、本章から引用します。

  平均の裏には分布がある

出典:書籍 FACTFULNESS

たとえば、テストの点数の平均が50点だとして、0点の人と100点の人が真っ二つに分かれるのと、みんな50点なのと、同じ50点でも全然意味が違いますよね?

前者では個人の能力の差が問題ですが、後者では教え方や教育方針が問題となります。平均値という一つの側面だけを見ても世界は正しく把握できません。「平均の裏に分布がある」ことを知っているだけで、世界の見方が今までとちょっと変わってきますよね。

私の体験談

私は技術職という仕事柄、数多くのデータを取り扱うことがあり、会社で製造している製品の品質を統計的に分析することがあります。しかしその時、私も含め同じ職場で働く人の関心は分布よりも平均に向かいます。「この製品の品質は平均80点ですが、下は50点、上は100点の製品もあります。バラツキは・・・」と長ったらしく言われるよりも「この製品の品質は80点です。」と言われた方が、直感的に分かりやすいからです。しかし、これは私たち人間が「分断本能」の誘惑に負けてしまっているのです。世界を正しく理解し、賢明な選択をするためには「分断本能」の誘惑に負けてはいけません。

他の経験として、生命保険の勧誘されたことありますか?そのとき「万が一ガンになったら平均〇〇〇万円必要になるんですよ」と言われた経験ありませんか?そういわれると、ものすごく焦りますよね「保険に入っていない私はなんてバカなんだ」と考えて、気づいたらサインしてた。なんて経験皆さんもないでしょうか?

こういった時も、平均の裏に分布があるを忘れないでいたいですね。次回勧誘されたら「平均○○○万円なのはわかったけど、分布はどうなってるの?データの集計対象はどの年齢・職種・性別・ガンを対象にしているの?再発のリスクは平均に盛り込んでいるの?」と聞いてみようと思います。(決して、生命保険を批判しているわけではありません。ご理解くださいm(__)m)

最後に

本記事の内容は、あくまでもザックリしたあらすじになります。もし気になったら、本書を手にとっていただければより理解が深まると思います。

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