管理職・マネージャーのための「失敗の科学」超要約

管理職・マネージャーのための「失敗の科学」超要約 人生を豊かにする本の要約
管理職・マネージャーのための「失敗の科学」超要約

組織・チームを運営する管理職(マネージャー)にとって、チームの失敗は頭を悩ます種です。

どうすればチームの失敗を減らし、円滑な組織運営ができるのか?

東証一部上場企業で10年以上管理職をする著者が、この疑問をベストセラー「失敗の科学」から読み解いていきます。

結論:失敗しないチームを作るには?

1.あなたのマインドセットを変えろ

  • 失敗は成功に欠かせないものだ
  • 失敗する前提で考えろ
  • ベテランこそ思い込みやすい

2.失敗しないチームの作り方

  • 報告を称賛・推奨しろ
  • 犯人探しはするな
  • 真の原因まで掘り下げろ

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「失敗の科学」ってどんな内容?

本書は、アメリカの航空業界と医療業界で事故により命を落とす人の数に大きな差があるという事実を皮切りに、失敗の本質を探ります。

アメリカの医療事故の件数を航空業界に例えると、ボーイング747が毎日2機、事故を起こしているようなものです。あるいは、2カ月に1回『9・11事件』が起こっているのに等しいのです。

なぜ、同じ人の命を預かる2つの業界でここまで大きな隔たりがあるのでしょうか?本書の見解を簡単にまとめると以下の通りです。

航空事故が少ない理由

航空事故が起きると第三者機関が介入し、徹底的に原因が究明され再発防止が世界中の航空企業に反映されます。その結果、航空事故は減りつづけているのです。

医療事故が多い理由

医療行為では基本的に記録を取らず、原因は担当医の意見にとどまり、究明されないまま失敗をくり返しています。その結果、毎年50万〜100万人が、回避可能な医療過誤により死亡しています。

本書では、さらに深堀り「なぜ人は失敗してしまうのか?」「失敗するとき人体はどんな反応をしているのか?」「失敗しないためにはどうすれば良いのか?」を解明しています。

本記事では「失敗の科学」から、管理職・マネージャーがチームマネジメントに役立つ知識をまとめます。

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失敗を恐れるな、失敗は成功に欠かせないものだ

本書の重要な教えの1つに「失敗へのマインドセット(固定された考え方)を変えろ」というものがあります。

「失敗」と聞くと、多くの人は「恥ずかしいもの」「あってはならないもの」というネガティブな感情が湧き上がります。

しかしこれでは、あなたのチームはいつまでも失敗を繰り返してしまうでしょう。「失敗」を正しく理解し向き合う必要があります。

すると失敗は、成功のために必要不可欠であることが理解できるはずです。失敗に対する印象をネガティブからポジティブなものに変えるための方法を、本記事では紹介していきます。

失敗する前提で考えろ

当たり前ですが人は失敗する生き物です。

にもかかわらず、仕事で部下が失敗すると「なんでこんなミスするんだ!」と心に大波が押し寄せる経験は誰にでもあるはず。

あなたがポーカーフェイスの達人でも、このような心の動きはあなたの身体に影響を及ぼし、周りの人は敏感にそれを感じ取ります。

すると、部下はあなたに対して失敗を隠すようになります。

見つけた時点ですぐに報告すれば苦労せず火消しできるような失敗も、報告できず、後になって大火事になってしまうのです。

「人は失敗する」分かっているけど忘れやすい事実を、常に心にとどめておきましょう。

ベテランほど思い込みが大きい

あなたの部下がいつも若くて素直な新人とは限りません。その道数十年のベテランもいます。あなたより年上ということも珍しくありません。

ベテランは、その豊富な経験から頼りになりますが注意も必要です。

経験豊富だからこそ「自分は正しい・間違っていない」というプライドが高く、失敗を認めない傾向があるのです。

それはもちろんあなた自身にも当てはまります。

失敗が起きたとき、そんなプライドや思い込みが邪魔しないようにするには「本当に自分に非はないのか?」と内省することが必要です。

しかし、内省を自然とできる人はごくわずかです。ついつい自分可愛さで「自分は悪くない」と擁護してしまうものです。

もし失敗が発覚し「自分は悪くない」と思いそうになったら、一旦職場を離れ散歩でもしながら「本当に自分に非はないのか?」と考える習慣を取り入れてみましょう。散歩をして、一旦職場から離れることで、失敗を俯瞰的に捉えるメタ認知ができるようになります。

失敗した人があなたのベテラン部下だったら、すぐに問い詰めると頑なになってしまうかもしれません。すぐに問い詰めたい気持ちをぐっと抑えて、その日の聞き込みはそこそこにして、一晩寝かせましょう。

次の日の朝、あなたとベテラン部下の頭がスッキリしている状態でもう一度「本当に自分たちに非はないのか?」と一緒に考えると自分の非を素直に認められるでしょう。

思い込みをなくすために散歩をしよう
思い込みをなくすために散歩をしよう

後で大きな失敗より、今すぐ小さい失敗

前述の「失敗は成功に欠かせないもの」「人は失敗する」に通じる教えです。

本書の重要な教えの1つに「大きな失敗を恐れ動けなくなるより、とにかく動いて小さい失敗をし、改善点をみつけるほうが有益だ」というものがあります。

今の時代は変化の激しい時代です。

今までどんなに優秀な成績を収めてきた人でも失敗することが当たり前の時代です。

だからこそ「失敗は必ずあるものだ」「であれば、大きい失敗より小さい失敗のほうがいいや」と割り切ることが大切です。

そこで本書でおすすめされている手法がマージナルゲインです。

マージナルゲインとは
目標を細分化し1つずつ改善すること。

本書はこのマージナルゲインを超高速でくり返すことが重要と説いています。日本人なら「超高速のPDCAサイクル」と言う方が馴染みがあるかもしれません。

それでは、マージナルゲインを実現するためにはどうすれば良いのでしょうか?その方法を続く章から紹介していきます。

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報告することを称賛・推奨しろ

マージナルゲインを実現するためには、なによりもまず小さい失敗が報告されなければはじまりません。

そのためには小さい失敗を報告できるチームの雰囲気づくりが重要です。いわゆる「心理的安全」が確保された組織を作りましょう。

心理的安全とは?

組織の中で自分の考えや気持ちを誰に対してでも安心して発言できる状態。
メンバー同士の関係性で「このチーム内では、メンバーの発言や指摘によって人間関係の悪化を招くことがないという安心感が共有されている」ことが重要なポイント。
引用元:https://www.recruit-ms.co.jp/glossary/dtl/0000000230/

心理的安全が確保され小さい失敗を報告できるようにするには、報告する人が「失敗を報告しても責められない」と安心してもらわないといけません。

そのために、報告することを称賛・推奨しましょう。以下のような行動を通して、小さな失敗が報告されるチームになれば、トラブルは小さいうちに対策を講じることができ、マージナルゲインの実現につながります。

報告を推奨・称賛する例

  • 朝礼など常日頃から「悪いことはすぐ報告して」と伝える
  • 報告を受けたら、まず報告してくれたことに「ありがとう」と言う
  • 報告数をカウントして、一定以上になったら賞与を与える

犯人探しはするな

前章の「報告することを称賛・推奨しろ」と同じくらい、心理的安全の確保された組織を作るための重要な要素が「犯人探しはしない」ということです。

当たり前ですが、怒られたくて報告する人はいません。人は怒られたくないから報告しなくなるのです。

マージナルゲインを実現したいのなら、犯人探しはやめましょう。

犯人探しをすると、一見、問題の原因が明らかになったような気がしてスッキリします。しかし犯人は傷つき、周りの人は犯人に攻撃をすることになります。そうなるとチームの雰囲気は最悪です。

犯人探しをしたい気持ちや、犯人探しをしようとするチームメンバーを制止できるマネージャーになりましょう。

犯人探しされないと分かると人は恐れなくなり、小さな失敗を報告しやすくなります。するとトラブルは小さいうちに対策を講じることができ、マージナルゲインの実現につながります。

犯人探しはするな
犯人探しはするな

真の原因まで掘り下げろ

マージナルゲインを実現するために、まずは小さな失敗を報告できるチームづくりをしましょうという話をしてきました。

具体的には「報告することの称賛・推奨」「犯人探しをしない」の2つが有効です。

この2つを実行することができたら、最後に行うべきが「真の原因まで掘り下げる」です。

真の原因とは「仕事のやりかたを知らなかった」「ボーッとしていてうっかりした」「連絡をするのを怠った」のようなレベルではありません。さらにもう一つ深いレベルまで掘り下げる必要があります。

レベルを掘り下げるには「なぜ?」を繰り返すことが有効です。トヨタ自動車のなぜなぜ分析で有名な方法です。起きた問題に対して5回のなぜ?を繰り返すことで真の原因に到達できるという考え方です。

とても有名ですが実行できている人は多くありません。みんな、目の前にあるお手軽な落とし所の誘惑に負けてしまいます。その最たる例が前章の「犯人探し」です。犯人探し ダメ、絶対

真の原因まで掘り下げる例

  • 仕事のやり方を知らなかった→なぜ?→業務のやり方がブラックボックスになっていた
  • ボーッとしていてうっかりした→なぜ?→仕事量がある人に偏っていた
  • 連絡するのを怠った→なぜ?→従業員同士の面識がなかった

すると、より効果的な対策を実行しマージナルゲインが実現できます。

真の原因からマージナルゲインを行う例

  • 業務のやり方がブラックボックスになっていた→対策:業務のマニュアルを作る
  • 仕事量がある人に偏っていた→対策:仕事量の偏りを毎週チェックする会議を予定する
  • 従業員同士の面識がなかった→対策:新しい仕事の前に担当者の顔合わせの機会を作ることをルールにする。

まとめ

組織・チームを運営する管理職(マネージャー)にとって、チームの失敗は頭を悩ます種です。

どうすればチームの失敗を減らし、円滑な組織運営ができるのか?

東証一部上場企業で10年以上管理職をする著者が、この疑問をベストセラー「失敗の科学」から読み解いていきます。

結論:失敗しないチームを作るには?

1.あなたのマインドセットを変えろ

  • 失敗は成功に欠かせないものだ
  • 失敗する前提で考えろ
  • ベテランこそ思い込みやすい

2.失敗しないチームの作り方

  • 報告を称賛・推奨しろ
  • 犯人探しはするな
  • 真の原因まで掘り下げろ

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