スマートウォッチガチ勢の著者がTicWatch Pro 3 Ultra GPSを実際に使ってみました。1週間使ってみた感想を正直にレビューします。いきなりですが、私が1週間使って感じたポイントを発表します。
TicWatch Pro 3 Ultra GPS ここが推せる!
- デュアルディスプレイが面白い
- アウトドアで使える
- 健康管理機能がめちゃくちゃ充実
- タッチ決済(Google Pay)が便利
- アプリの拡張性が高い
TicWatch Pro 3 Ultra GPS ここはイマイチ?
- バッテリーは意外と短い?
- 操作は複雑。慣れるのに時間はかかる
- Googleアカウントは必須?
それぞれのポイントについて、本記事で詳しく解説していきたいと思います。なお本記事は、公式サイト情報及び実際に著者が1週間使用した感想を元に制作しています。
そもそもどんなスマートウォッチ?販売元は?
TicWatch Pro 3 Ultra GPSの特徴をざっくり紹介すると、2層ディスプレイ技術を採用し、最長72時間のスマートモードや45日の省電力モードを搭載。この技術により、バッテリー駆動時間が長くなっています。また、このスマートウォッチはGoogleのウェアラブルデバイス向けOSのWear OS by Googleで動作するスマートウォッチで、20以上の運動測定、GPSやアクティビティトラッキング、スピーカーとマイク内蔵でAndroidスマートフォンと接続していれば音声通話も可能といったものがあります。商品の外観は下の写真の通りです。
販売元のMobvoi社は、中国にあるスマートウォッチやワイヤレスイヤホンなどのデバイスの開発から販売まで行っているスタートアップ企業です。Mobvoi社に投資する投資家の中にはGoogleもいます。Mobvoi社は、独自の音声認識、意味解析、音声合成、垂直検索、スマートプッシュ技術を搭載した人工知能会社であり、スマートウォッチやワイヤレスイヤホンなどを開発しています。
参照元:弊社について| Mobvoi
TicWatch Pro 3 Ultra GPS 推しポイント
TicWatch Pro 3 Ultra GPSを、スマートウォッチガチ勢の著者が1週間使ってみました。その中で感じた「これは推せる!」というポイントを5つにまとめます。
デュアルディスプレイが面白い
TicWatch Pro 3 Ultra GPSにあって、他のスマートウォッチには無い特徴が「デュアルディスプレイ」だと思います。これは、かなり面白い特徴なので推しポイント1つ目に挙げました。デュアルディスプレイとは、通常のカラフルなLEDディスプレイの上にもう一枚、省エネスクリーンを載せ、省エネスクリーンを優先して使うことでバッテリーライフを長くする機能です。
TicWatch Pro 3 Ultra GPSは、後述しますが健康管理機能・スポーツ機能・スマートウォッチ機能が他社スマートと比較してかなり充実しており、さらにその名のとおりGPSを内臓しています。これは逆に言うと、それだけバッテリーの消耗も激しいということになります。せっかく機能が充実していても、バッテリーがすぐになくなってしまうようではスマートウォッチの魅力は半減してしまいます。
この機能の充実とバッテリーの長さという矛盾を解決するために編み出された答えが、デュアルディスプレイです。公式サイトによれば、省エネスクリーンを多用する基本モードでは45日、LEDディスプレイを多用するスマートモードでは72時間のバッテリーライフとなります。特に基本モードで45日は驚異的な長さです。他社のスマートウォッチでロングバッテリーライフと言われる機種ですら7日~14日が限界です。海外旅行に行ったり、日々が忙しくて充電する時間が無いという人、バッテリーで悩みたくないという人にはオススメです。
省エネディスプレイは、デフォルトでは白色ですが設定によってカラーを変えることができます。その日のファッションや気分で変えることで、飽きずに楽しむことができます。デフォルトは白色ですが、著者がいろいろと変更してみたところ、緑色にするのが一番見えやすいと思います。
アウトドアで使える
TicWatch Pro 3 Ultra GPSは、IP68と、MIL-STD-810Gを持つアウトドア環境で使うのに申し分ないスマートウォッチです。アウトドアスポーツや過酷な環境で使用する方にはピッタリのスマートウォッチです。
IP68は防水規格の等級で、防塵・防水の強さを示す数字です。 電子機器などの防水や防塵に関する程度を示す等級文字で、JIS C 0920やIEC 60529に基づいて記載されます。IP**とIPの後の2つの数字の1つ目が埃の入りにくさ、2つ目が水の入りにくさを表しています。IP68は、埃の入りにくさ6(1~6段階で最高)、水の入りにくさ8(1~8段階で最高)です。つまり、TicWatch Pro 3 Ultra GPSは最高レベルの防塵・防水性能レベルのスマートウォッチです。
MIL-STD-810は、米国防総省が定めた防衛装備品のための温度、湿度、高度、振動、衝撃、耐水などの過酷な環境条件に即した試験規格です。この規格には、29種類の試験方法が含まれています。MIL-STD-810*と一番最後のアルファベットがレベルを表します。レベルは、C・D・E・F・G・Hと6段階になっており、TicWatch Pro 3 Ultra GPSは上から2つ目で、規格の中でも最上位レベルです。つまり、TicWatch Pro 3 Ultra GPSは最高レベルの温度・湿度・高度・振動・衝撃・耐水性能のスマートウォッチです。
TicWatch Pro 3 Ultra GPSのディスプレイは傷つきにくいゴリラガラスが使用されています。ゴリラガラスとは、コーニング社が開発した特殊な強化ガラスです。アルカリアルミノケイ酸塩の素材を使用しており、高い透明度と強度を誇っています。特に強度はプラスチックの数十倍と言われ、衝撃や傷に耐えることが可能であるとされています。
ディスプレイにゴリラガラスを使用しているスマートウォッチを他社で探すと、Garmin Forerunner 955、Pixel Watch 2といった、価格が5万円以上する高級スマートウォッチばかりです。そんな中で3万円台でゴリラガラスを使用しているTicWatch Pro 3 Ultra GPSは、アウトドア環境で使うユーザーや画面の傷を心配する方には高コスパでおすすめです。
TicWatch Pro 3 Ultra GPSは、名前にGPSとつく通りGPSを内臓しています。5つのグローバル衛星システム(GPS+北斗+GLONASS+ガリレオ+QZSS)にアクセスすることができるため、世界中どこにいても高精度の位置情報を把握することができます。
5つの衛星測位システムにアクセスできるメリットは、より正確な位置情報を提供することができることです。 より多くの衛星から信号を受信することができ、信号の遮蔽が少なくなり、より正確な位置情報を提供することができます。そのため、高層ビルの多い都会でランニングするときも、正確な位置情報を把握することが期待できます。
健康管理機能がめちゃくちゃ充実
TicWatch Pro 3 Ultra GPSは、健康管理機能がとても充実しています。まず着目すべきは健康管理項目の多さです。歩数や睡眠の記録といった一般的な項目だけでなく、プレッシャー(ストレス)の記録、脳疲労の記録、周囲の騒音の計測といった、他のスマートウォッチでは見られない健康管理項目まで数多くのデータを取得できるのが魅力的です。著者は今まで、これだけの数多くの健康項目をデータ取得できるスマートウォッチを見たことがなかったので、かなり驚きました。
TicWatch Pro 3 Ultra GPSの健康管理機能(著者調べ)
- 歩数の記録
- 消費カロリーの記録
- エクササイズの記録
- アクティビティな時間の記録
- 心拍数の記録
- 睡眠の記録
- 血中酸素濃度の記録
- プレッシャー(ストレス)の記録
- 脳疲労の計測
- エネルギーの計測
- 深呼吸のサポート
- 周囲の騒音のサポート
健康機能機能の一例として、睡眠の分析結果を見てみましょう。睡眠時間・睡眠スコア・睡眠の深さの分析・睡眠中の心拍数の推移・睡眠中の血中酸素の推移と、かなり細かい分析ができています。睡眠に悩みがある人にとって、十分な分析結果を提供してくれます。
他社のスマートウォッチではない分析の例として、プレッシャー分析と脳疲労分析の結果を見てみましょう。プレッシャー分析では、一日を通して記録されたプレッシャーの推移と一日のプレッシャーの分布を見ることができます。脳疲労分析では、一日を通じて記録された脳疲労分析の推移と、エネルギーの推移を見ることができます。
TicWatch Pro 3 Ultra GPSはこれだけではありません。それぞれの健康管理項目を見ると、かなり細かく分析してくれます。例えば運動分析の機能を使って屋外のウォーキングをしたときあと、スマホアプリを見ると、歩行距離や消費カロリーといった一般的なものだけでなく、歩幅・歩数の推移・ウォーキングスピードの推移・標高といった、けっこうマニアックなところまで分析されています。
TicWatch Pro 3 Ultra GPSのウォーキング分析項目(著者調べ)
- 歩行距離
- 消費カロリー
- 運動時間
- 合計歩数、歩数の推移
- 歩幅
- 平均心拍数、心拍数の推移
- 平均移動スピード、スピードの推移
- 標高
ランナーの方なら、自分のランニングが安定しているのか?ランニング中にどのように変化しているのか?を確認できるので、重宝されると思います。
タッチ決済(Google Pay)が便利
TicWatch Pro 3 Ultra GPSは、Googleのウェアラブルデバイス向けOSのWear OS by Googleで動作するスマートウォッチです。そのため、Google Playに対応しています。
Google Payを使えるようにするには、まず起動時にGoogleアカウントの設定をします。そしてそのあとタッチ決済の設定をすればすぐに使えるようになります。設定は指示に従って操作すれば問題なくできます。普段からGoogle Playで支払いをしている著者にとっては、スマホを鞄やポケットから出す手間がなくなってとても重宝しています。
一方で、Google Playを使うためには一つだけ注意点があります。それは、セキュリティのためにウォッチの画面ロックが必須になることです。画面ロックとは、スマホの起動画面でパスワードを入れるようなもので、ウォッチで操作したいときに、パスワードやパターン認証をして起動する必要があります。これをうっとうしく感じるユーザーもいるかもしれません。セキュリティと便利さはトレードオフなので仕方ないですが、Google Playの便利さを取るか、画面起動時の簡単さを取るかは、ユーザーの好み次第かと思います。
アプリの拡張性が高い
TicWatch Pro 3 Ultra GPSは、Googleのウェアラブルデバイス向けOSのWear OS by Googleで動作するスマートウォッチです。そのため、Playストアでさまざまなアプリを追加することができます。他社のスマートウォッチでも、スマートウォッチ独自のアプリストアがあって、追加のアプリを追加することができるものがあります。しかし、こちらはGoogleが運営するPlayストアなので、アプリの数や種類の豊富さが段違いです。
以下は、著者が気に入っているアプリです。この中には、他のスマートウォッチでは使えないアプリも多いので、このアプリに魅力を感じる方にはTicWatch Pro 3 Ultra GPSはおすすめです。
- Amazon Music:Amazonが運営するMusicアプリです。Prime会員なら、数多くの音楽を無料で楽しむことができます。これ以外にも、Spotify、Youtube Musicといった有名な音楽ストリーミングサービスアプリがあります。
- Calm:瞑想や入眠や集中したいときに役立つ音楽を提供してくれるアプリです。著者は作業に集中したいときに使っています。
- Microsoft Outlook:Outlookについて説明は不要かと思います。皆さんも仕事やプライベートで使っていると思います。スマートウォッチにインストールすることで、スケジュールを確認したり通知を受けたりすることができます。
- Addidas Running:文字通りAddidasが提供するランニングサポートアプリです。SNSシェア機能や目標管理機能、グローバルユーザーと競い合えるアプリ内チャレンジイベントなど、運動を三日坊主で終わらせない仕掛けが満載です。
- Google Map:皆さんご存じの地図アプリです。知らない場所に行ったとき、スマホで道を確認することが多いと思いますが、アプリをウォッチにインストールしておけば、スマホを手に持たずとも手元で確認することができます。
- Google Keep:Googleが提供するメモアプリです。スマホとアカウントを共通にしておけば、スマホで記録したメモをウォッチで確認することができて便利です。
TicWatch Pro 3 Ultra GPS 注意点
TicWatch Pro 3 Ultra GPS、をスマートウォッチガチ勢の著者が1週間使ってみました。その中で感じた「これはイマイチかも?」というポイントを3つにまとめます。
バッテリーは意外と短い?
TicWatch Pro 3 Ultra GPSの公式サイトでは「最長72時間のスマートモード、45日の省電力モード」と謳われています。公式サイトでは、このバッテリーライフを実現するウォッチの機能制限などの条件は明記されていませんでした。著者が使用した体感はこれより短い印象でした。
著者は健康オタクなので、健康管理機能をなるべくたくさんONにしました。機能をONにすればするほどバッテリーを消費していきます。著者の実績では、1日で40%程度のバッテリー消費を確認しました。48時間~50時間くらいが健康機能もONにした場合のバッテリーライフだと思います。そのため、著者は毎日充電をしています。TicWatch Pro 3 Ultra GPSの機能をフル活用しようとすると、バッテリーライフは公式サイトよりも短くなり、充電が必要な頻度が増える点には注意が必要です。
もう一点注意が必要なのが「充電時間が長い」という点です。他社のスマートウォッチで、バッテリー容量が小さいものであれば、1時間でフル充電できるものもあります。しかし、著者の実績ではTicWatch Pro 3 Ultra GPSを1時間充電すると40%程度回復して、意外と遅いなぁと感じました。充電の時間は毎日決まったまとまった時間を取るように工夫が必要です。
操作は複雑。慣れるのに時間はかかる
TicWatch Pro 3 Ultra GPSは、前述のとおり多機能・高性能なスマートウォッチです。逆に、それだけ機能が多く操作が複雑になります。
スマートウォッチに慣れている著者でも、すべての機能を把握して使いこなすには1週間かかりました。シンプルで使い勝手の良いスマートウォッチを探している人には向かないかもしれません。もし、誰かにプレゼントする場合は、その人がデジタルデバイスに強いかを確認したほうが良いと思います。逆に、デジタルデバイス好きの方であれば、機能面で不満を感じることはないでしょう。
Googleアカウントは必須?
TicWatch Pro 3 Ultra GPSは、Googleのウェアラブルデバイス向けOSのWear OS by Googleで動作するスマートウォッチです。
そのため初期設定でGoogleアカウントの紐づけが可能です。著者はGoogleアカウントを保有していたので特に疑問に感じませんでしたが、Googleアカウントを持っていないと設定ができない、もしくはフルに活用することはできないかもしれません。Googleアカウントを持っていない人で、TicWatch Pro 3 Ultra GPSを使いたい人は、Googleアカウントを事前に作っておいたほうが良いでしょう。
まとめ
スマートウォッチガチ勢の著者がTicWatch Pro 3 Ultra GPSを実際に使ってみました。
TicWatch Pro 3 Ultra GPS ここが推せる!
- デュアルディスプレイが面白い
- アウトドアで使える
- 健康管理機能がめちゃくちゃ充実
- タッチ決済(Google Pay)が便利
- アプリの拡張性が高い
TicWatch Pro 3 Ultra GPS ここはイマイチ?
- バッテリーは意外と短い?
- 操作は複雑。慣れるのに時間はかかる
- Googleアカウントは必須?
本記事は、公式サイト情報及び実際に著者が1週間使用した感想を元に制作しています。
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