スマホの録音アプリではもう物足りない──そんなあなたに注目してほしいのが、AIボイスレコーダーです。AIボイスレコーダーは数多くの商品が販売されていますが、本記事では「FOSMET X Note Rec10」を徹底的にレビューします。
本記事では、私が実際に「FOSMET X Note Rec10」を使ってみた感想を紹介します。さらに、競合製品との比較も交えながら、購入前に気になる「精度・バッテリー・サイズ感」などを徹底レビューしていきます。
AIボイスレコーダー選びで迷っている方に、きっと役立つ情報が詰まっています。
本記事は公式サイト及び、著者が実際に使ってみて判明した情報を元に作成しています。
FOSMET X Note Rec10の概要

まずは、公式サイトやAmazonの情報を元に「FOSMET X Note Rec10」の性能を見ていきましょう。
主なスペックと特徴
FOSMET X Note Rec10は、AIと高性能ハードウェアを融合させた次世代型のボイスレコーダーです。ビジネス・教育・日常のあらゆるシーンで活躍する魅力が詰まっています。
カタログスペックは以下の通りです。
項目 | 仕様・数値 |
---|---|
連続録音時間 | 最大35時間(フル充電時) |
スタンバイ時間 | 166日間 |
対応言語数(AI) | 118言語(日本語含む) |
内蔵メモリ | 64GB |
AI機能 | 文字起こし/要約/マインドマップ/発話者識別 (要約ではシーンに合わせて最適な30以上の要約テンプレートがある) |
AIモデル | GPT-4.1、GPT-4.0、O3-mini |
録音品質・モード | 通話録音/通常録音を切り替え可能 |
サイズ/重量 | 32g(8.6×5.4×0.32cm) |
充電時間 | フル充電3時間 |
接続 | iOS/Android/Windows Bluetooth/USB接続 |
付属品 | 専用MagSafeケース、MagSafeリング、充電ケーブル、取扱説明書 |
サブスクリプション | ・無料プラン 無料 ・Proプラン 月額780円 年額4,520円 ・Maxプラン 月額1580円 年額11,100円 ※購入初年度は自動でMaxプランが無料で付与 |
保証・サービス | 2年間のメーカー保証 |
スペックから見える魅力4選
FOSMET X Note Rec10の魅力的な特徴を4つ、私なりにまとめてみました!
特徴① 高性能&長時間対応で安心の録音体験
わずか32gの超軽量ボディに、最大35時間の連続録音と、約166日間のスタンバイという驚異のロングバッテリーを搭載しています。
長時間の会議や長い期間の出張、突然の取材など長時間&突発の使用でも安心ですね。

特徴② 最新のAIモデルを使った文字起こし
GPT-4.1、GPT-4.0、O3-miniといった高度な言語モデルを使用可能。
録音データは、30種類以上の要約テンプレートにより、シーンごとに最適な要約を生成してくれます。さらに発話者識別機能も備え、複数人の会話でも誰が話したかを区別可能です。
最高級AIモデルのGPT‑4.1 は、FOSMET X Note Rec10の中核を成すAIモデルとして、長文処理能力、高度な命令理解、低コスト・高速処理を実現する非常に強力なAIエンジンです。
録音内容をただ「記録」するだけでなく、「意味ある情報」に変換し活用できる、その鍵がGPT‑4.1にあると言えるでしょう。

特徴③ 通話録音にも対応&マルチデバイス連携
通常の録音&通話録音モードを備えており、シーンに合わせて最適な録音方法を選ぶことで、ノイズキャンセリングが可能です。これにより、文字起こしや要約での間違いを大きく減らすことができます。
文字起こしや要約をするアプリは、スマートフォンとのBluetooth接続やPCとのUSBケーブル接続でスムーズに利用できます。iOS、Android、Windowsに対応しており、データ管理も柔軟にできます。

特徴④ 高コスパのサブスクリプションプラン
無料でも基本機能を使えますが、AIのフル機能を使いたい場合は、月額780円からのProプランやMaxプランを選択可能。しかも初年度はMaxプランが無料で付与され、録音データの管理・編集が快適に行えます。
競合製品では、高価な本体価格の他にサブスクリプションにも加入しないとまともに使えない製品も多数あります。その点、FOSMET X Note Rec10は、最高級のMaxプランが1年も無料で使えるというのは破格です。

まとめ:FOSMET X Note Rec10を選ぶべき理由
FOSMET X Note Rec10を選ぶべき理由をまとめます。
FOSMET X Note Rec10を選ぶべき理由
- 高性能AI(GPT-4.1)による精度の高い文字起こし・要約
- 業界トップクラスの録音時間とスタンバイ性能
- 多言語・多機能対応でグローバルかつ多目的に使える
- 購入後すぐに全機能を体験できるフル機能プラン付き
【実用レビュー】妊娠エコー検査立ち合いでの感想
現在、著者の妻が妊娠しており、エコー検査で立ち合いをしたときに許可をとって録音しました。

その録音データの文字起こしや要約を見ていきましょう。
なお、この時は病院内にはBGMや機器音がありました。また、ボイスレコーダーはシャツの胸ポケットにしまって録音しています。

👍 良い点:自然な日本語の再現性と医療会話への対応力
まず注目すべきは、話し言葉のまま自然な形で文字起こしされている点です。例えば、文字起こし(画像1枚目)では以下のような複雑な医師の説明も、自然な文章に整えられています:
「実際にはね、そんなにあの引っ張って血が途絶えるほど引っ張られることはないと思います。」
こうした話し言葉の細かいニュアンスや、口語特有の“えーと”や“〜かな”といったフレーズまで丁寧に拾っており、人間が手で文字起こししたような自然な読みやすさがあります。
📝 改善点:話者分離と要約精度にはまだ課題
一方で、完璧ではない部分もあります。特に気になったのは以下の2点です。
1. 話者の区別が明示されていない
文字起こし(画像1枚目)自体は正確でも、「誰が話したか」の区別(話者識別)がされておらず、医師と妊婦の会話が一連に表示されるため、読み手側の理解に少し負担があると感じました。
今後のアップデートで話者ごとの色分けやタグ付けがされると、さらに実用性が高まるでしょう。
2. 用語の誤訳と要点が曖昧
文字起こし(画像1枚目)では、いくつかの誤訳が見受けられます。
例
誤)対談→正)胎盤
誤)体制→正)体勢 など
周囲の環境にノイズが多かったこともありますが、とはいえ病院という比較的静かな室内環境なので、録音時は胸ポケットにしまうのではなく音を拾いやすい机上に置くなどの対応が必要かもしれません。
自動生成された要約文(画像2枚目)は、全体の流れをなぞった内容にはなっているものの、「赤ちゃんの顔が見えづらい理由」や「次回検診に関する説明」など、実際の会話で伝えられた重要なポイントがやや埋もれてしまっている印象を受けました。もう一歩踏み込んだ要約が欲しいです。
テンプレートを変えると要約が改善
先の要約では、テンプレート:インタビュー/面談を利用しましたが、後日これを”要点”と”会議議事録”にして再出力させた結果が以下となります。
”要点”の場合は、事実に基づいた文字通り要点が羅列されており、先の要約よりは会話の中身に踏み込んでいる印象です。”会議議事録”の場合も、同じように事実に基づいた要点が示されています。
このように、テンプレートを最適なものを選択できると、望むような要約が得られる可能性があります。
この「テンプレートの選択」はユーザーに委ねられていますので、最適なテンプレートを選ぶのは少し時間が掛かるかもしれません。将来的には、最適なテンプレートの選択もAIが代理で行ってくれることを期待します。

【実用レビュー】バッテリー持ちとサイズ感
バッテリーは最大35時間の連続稼働が可能というカタログスペックでしたが、実際に使用してみてその性能を実感しました。
1週間程度胸ポケットや財布に忍ばせておいて、仕事やプライベートのシーンで使ってみましたがバッテリーはほとんど減っておらず、1カ月は余裕で持ちそうな印象です。
また、サイズは非常にコンパクトな設計で、胸ポケットや財布にもすっぽり収まります。重さも軽量なので、長時間の携帯でも負担になりません。

唯一気になるとしたら、小さくて軽すぎるので失くしやすいという点でしょうか。サイズと重さの割に高価な製品なので、ふとした瞬間に置き忘れてしまわないようにしまう場所を決めておきましょう。
その点では、MagSafeに対応した専用ケースが付属しているのでスマホに取り付けておくのが間違いないと思います。

私はMagSafe対応スマホではないので、いつも持ち歩くキーケースに忍ばせています。
ほしい時にサッと取り出せて便利です。

競合機種との比較:Mobvoi TicNote・PLAUDE NOTEと比べて
AIボイスレコーダーは、他社製品も販売されていますが、それらと比べたときのFOSMET X Note Rec10の特徴を見ていきましょう。
まずは、他社製品とスペックを表形式で比較してみます。
比較項目 | FOSMET X Note Rec10 | Mobvoi TicNote | PLAUD NOTE |
---|---|---|---|
本体価格 | 22,500円 | 24,999円 | 27,500円 |
重量/寸法 | 32g(8.6×5.4×0.3cm) | 32g(8.6×5.4×0.3cm) | 29.5g(8.6×5.4×0.3cm) |
ストレージ | 64GB | 64GB | 64GB |
対応言語 | 118種類 | 100種類 | 112種類 |
AIモデル | GPT-4.1、GPT-4.0、O3-mini | AI Shadow(独自エージェント) | GPT-4.1、Claude 3.7 Sonnet、Gemini 2.5 Pro |
スタンバイ時間 | 166日間 | 20日間 | 60日間 |
連続録音時間 | 35時間 | 25時間 | 30時間 |
無料プラン | 料金:無料 文字起こし600分/月 | 料金:無料 文字起こし300分/月 | 料金:無料 文字起こし300分/月 |
有料プラン | 料金:4,520円/年 文字起こし1,200分/月 要約テンプレ30種類 マインドマップ 話者識別 ※Proプラン | 料金:2,000円/年 文字起こし1,500分/月 要約テンプレ30種類 マインドマップ 話者識別 | 料金:16,800円/年 文字起こし1,200分/月 要約テンプレ30種類 マインドマップ 話者識別 |
有料プラン | 料金:11,100円/年 文字起こし無制限 要約テンプレ30種類 マインドマップ 話者識別 ※Maxプラン | – | 料金:40,000円/年 文字起こし無制限 要約テンプレ30種類 マインドマップ 話者識別 |
本体価格の手頃さ
FOSMET X Note Rec10の価格は22,500円と、比較対象のMobvoi TicNote(24,999円)、PLAUD NOTE(27,500円)よりも2,000〜5,000円以上安価です。
価格を抑えつつも機能が充実しており、コストパフォーマンスに優れたモデルといえます。
圧倒的なスタンバイ時間:166日
Mobvoi(20日)やPLAUD(60日)と比較すると、FOSMETの166日というスタンバイ時間は圧倒的です。
長期間持ち運んでもバッテリー切れの心配が少なく、ビジネスや旅行、出張先での利用に最適です。

無料プランでも600分の文字起こし
FOSMETは無料プランで毎月600分の文字起こしが可能です。
TicNoteやPLAUDの300分と比べて2倍の容量を誇り、無料でもしっかり使い込めるのが魅力です。

サブスクリプション有用プランの選択肢とコスパ
有料プランは年額4,520円と11,100円の2段階あり、予算や使い方に応じて選べます。
- Proプラン(年額4,520円):文字起こし1,200分/月+高機能要約など
- Maxプラン(年額11,100円):文字起こし無制限+高機能要約など
この価格帯で無制限プランを選べるのはFOSMETだけであり、費用対効果が非常に高いといえます。
しかも初年度はMaxプランが無料で付与され、録音データの管理・編集が快適に行えます。
競合製品では、高価な本体価格の他にサブスクリプションにも加入しないとまともに使えない製品も多数あります。その点、FOSMET X Note Rec10は、最高級のMaxプランが1年も無料で使えるというのは破格です。

AI処理の先進性や多様性ではやや劣る可能性?
PLAUD NOTEはGPT-4.1、Claude 3.7 Sonnet、Gemini 2.5 Proといった異なるAIプラットフォームの長所を掛け合わせた構成を採用しており、それぞれのAIが得意とする分野(要約、創造的な文章生成、意図把握など)を活かしたハイブリッド処理が可能です。
また、Mobvoi TicNoteは「AI Shadow」という独自エージェントを搭載しており、ユーザーごとの会話履歴や文脈を反映した個別対応が可能とされ、対話的な使い方に強みがあります。
FOSMETも汎用AIモデルとしては優秀ですが、「個別最適化」や「AIの使い分け戦略」という観点では、やや機械的・単一的な印象を受ける可能性があります。
この点は、【実用レビュー】の章でも感じた点ではあります。しかし、要約結果を見ると概ね私の記憶とも合っており、大きな違和感は感じなかったので、購入を検討されている方は【実用レビュー】の章もご覧の上で検討いただければと思います。
競合製品と比べて選ぶべき理由
- 本体価格がとてもお手軽
- 業界トップクラスの録音時間とスタンバイ性能
- 無料プランでも600分の文字起こしが可能
- サブスクリプションが高コスパ
まとめ:FOSMET X Note Rec10はこんな人におすすめ
FOSMET X Note Rec10は、以下のようなニーズを持つ方に特におすすめです。
- 長時間録音&充電は最低限にしたい方
35時間の録音、166日のスタンバイという長時間対応は、出張や複数日のイベント、突発的な録音ニーズにも強く対応します。 - スマホでは物足りないと感じている方
スマホ録音アプリでは対応しきれない「通話録音」「AI要約」なども備えており、より本格的な音声記録と処理が可能です。 - コスパを重視しつつフル機能を体験したい方
手に取りやすい本体価格に加えて、1年間無料でMaxプランが利用可能。サブスクリプションを前提にしないでも実用性が高く、コストパフォーマンスに優れた製品です。 - 日々の記録を効率的に残したい方
要点抽出やマインドマップ化も対応しているため、情報整理や資料作成にも役立ちます。
本記事は公式サイト及び、著者が実際に使ってみて判明した情報を元に作成しています。
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